こんな方におすすめ
- パンガシウスがどんな魚か知りたい人
- 家庭で使いやすい魚を探している人
- 水産・飲食業界でパンガシウスの活用を考えている人

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水産業の現場を解っているから、『話すだけ』『見せるだけ』で貴社の魅力や課題解決をご提案いたします。
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パンガシウスってどんな魚?

パンガシウスは、東南アジアを中心に広く養殖されているナマズの仲間です。

白身で味のクセがなく、骨も少ないため、フライやムニエルなど色んな料理に使いやすいのが特徴です。
最近では日本でもスーパーや外食チェーンなどで見かけるようになり、注目度が高まっています!
栄養素
白身魚5種との栄養比較表(可食部100gあたり)
魚種(100g中) | エネルギー (kcal) | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | DHA (mg) | EPA (mg) | 末端価格(100gあたり) |
パンガシウス (淡水魚) | 約95 | 約15.0 | 約0.8 | 約10 | 約7 | 約150円 |
タラ(真鱈) | 77 | 約17.6 | 約0.2 | 約42 | 約24 | 約200円 |
スズキ(鱸) | 123 | 約19.8 | 約4.2 | 約400 | 約300 | 約350円 |
ホッケ(真ホッケ) | 115 | 約17.3 | 約4.4 | 約530 | 約450 | 約300円 |
マダイ(真鯛) | 142 | 約20.6 | 約5.8 | 約780 | 約520 | 約500円 |
サワラ(鰆) | 177 | 約20.1 | 約9.7 | 約1100 | 約340 | 約400円 |
参考
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25108414/
https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/
パンガシウスは100gあたり約95kcalと低カロリーで、良質なたんぱく質を約15g含んでいます。
脂質も少なくあっさりしているため、ダイエット中や脂質を控えたい人にぴったりです。
一方で、青魚に多いDHAやEPAはほとんど含まれていないため、オメガ3脂肪酸をしっかり摂りたい場合は他の魚と組み合わせるのがおすすめ。
値段と合わせて考えてみるとタラやスズキの代用として申し分ないと言えます。
主な原産国
パンガシウスは、ベトナムやタイ、カンボジアなど東南アジアの川で多く養殖されています。
特にベトナムのメコン川流域は世界最大の生産地で、日本に輸入されているパンガシウスの大部分もここから来ています。
養殖技術が発達しているので、安定した供給が可能な魚なんです。
パンガシウスをよく食べる国
パンガシウスは東南アジアを中心に広く食べられている魚です。

ヨーロッパではフィッシュ&チップスなどのフライ料理に使われ、安価でクセがないことから人気があります。
アメリカでも「ヘルシーな白身魚」として注目され、ダイエットや健康志向の食事に取り入れられています。
日本では2010年代以降に輸入が増え、スーパーの冷凍食品や外食チェーン、さらには給食にも使われるようになりました。
タラやスズキなど白身魚の代替として、手軽に利用できる魚として浸透しつつあります。
パンガシウスを販売してるお店
パンガシウスは「どこで買えるの?」と気になる人も多い魚です。
最近は大手スーパーや回転寿司チェーンでも扱われるようになり、ネット通販でも手軽に入手できます。
ここでは日本で買える代表的なお店やブランドを紹介します。
トップバリュ
イオンのプライベートブランド「トップバリュ」では、冷凍のパンガシウスフィレを販売しています。
骨取り・皮なしで調理がしやすく、しかもASC認証(環境に配慮した養殖認証)を取得しているので安心。
スーパーの冷凍食品売場で手軽に買えるのが魅力です。
ASC認証とは?
養殖された魚やエビなどが「環境や社会に配慮して生産されている」ことを示す国際的な認証マークです。
水質管理や餌の内容、労働環境などが厳しくチェックされ、基準を満たした養殖場だけが認められます。
くら寿司

公式HP
回転寿司チェーンの「くら寿司」では、パンガシウスを使った『活〆パンガシウス握り(ライム塩)』を提供しています。
活〆にすることで淡水魚特有の臭みを抑え、軽く炙ることでさらにクセを消しています。
仕上げにライム塩を添えることで、爽やかさをプラスしているのが特徴です。

醤油をつけても臭みは感じませんが、ライムの風味が強いため、好みが分かれる一品といえそうです。
コストコ

公式HP
コストコでも大容量のパンガシウスフィレが店頭販売されていました。(コストコオンラインでは購入できないようです)
まとめ買いをして冷凍することもできるので、家庭でフライやソテーにしても良し、業務用としても活用可能。
コスパ重視でたっぷり使いたい人におすすめです。
業務スーパー

公式HP
業務スーパーでは「白身魚フィレ」としてパンガシウスを冷凍で取り扱っています(取り扱いのない店舗あり、オンラインショップでは販売されていません)。
500gで販売され、保存用に買っておくことでいつでもフライや天ぷらなどに利用できて便利。
価格も安いため、飲食店や給食向けの食材としても人気があります。
また、こちらの商品はハラル認証のマークが付いています。
ハラル認証とは
イスラム法では、食べられる食材や加工方法が細かく決められており、認証を受けた商品はその基準を満たしていることを意味します。
ヤオコー

公式HP
ヤオコーでは「骨取り白身魚レモンペッパー」という商品名で、パンガシウスを使った真空パック商品が販売されています。
ベトナム産のパンガシウスを使用し、下味としてレモンとペッパーを効かせたソースで味付けされています。

淡白な白身に爽やかなレモンの酸味とペッパーのスパイシーさが加わり、魚特有の臭みを感じにくく仕上がっています。
ヤオコーは品質の高い商品を多く取り揃えたスーパーなので、パンガシウスも高い品質であることがわかります。
Maple Foods
カナダの水産加工会社「Maple Foods」では、パンガシウスのフィレや加工品を輸出しています。
日本国内でも一部の業務用ルートで取り扱われていて、品質管理のしっかりした商品として知られています。
輸入食品を扱う専門店などで出会えることがあります。
ラングスター
「ラングスター」はパンガシウスの輸入・販売を行う会社で、業務用を中心に展開しています。
飲食店やホテルなどプロ向けの食材として供給されることが多く、輸入手続きや販売促進に関するコンサルタント業なども展開しています。
品質の安定性に定評があるブランドです。
パンガシウスが日本で注目されるようになった理由
パンガシウスはここ数年で日本でもよく見かけるようになった魚です。
なぜ注目されるようになったのか?背景には価格や味の特徴、そして食生活の変化が関わっています。
- 価格が安いから
- クセがなく食べやすい
- 白身魚の代替需要
- 健康志向と相性が良い
その理由を一つずつ見ていきましょう!
価格が安いから
パンガシウスは成長が早く養殖がしやすいため、生産コストが低く抑えられます。
その結果、他の白身魚よりも圧倒的に安価で仕入れられるのが魅力です。
スーパーの惣菜や外食チェーンでも取り入れやすく、価格の安さが広がりを後押ししています。
クセがなく食べやすい
パンガシウスは淡白な味わいで、活〆処理や鮮度保持がされた個体は臭みがほとんどありません。
他の魚と比べても骨も少なく調理が簡単で、子どもからお年寄りまで安心して食べられるのが特徴です。
和洋中どんな料理にも合わせやすく、給食や家庭の献立でも重宝されています。
白身魚の代替需要
近年、タラやスズキといった従来の白身魚は漁獲量の減少や価格高騰で手に入りにくくなっています。
その代替品として、安価で安定的に供給できるパンガシウスが注目されました。
「白身魚の新しい選択肢」として、食品業界や外食業界からのニーズが高まっているのです。
健康志向と相性が良い
脂質が少なくカロリー控えめなパンガシウスは、健康志向の高まりとも相性抜群です。
筋トレやダイエット、生活習慣病対策を意識する人にも選ばれやすく、病院食や高齢者向けの食事にも取り入れられています。
「ヘルシーなのに満足感がある魚」として人気が高まっています。
パンガシウスが「まずい」「体に悪い」と言われているわけ
パンガシウスは世界的に食べられている魚ですが、日本では「まずい」「体に悪いのでは?」という声もあります。
- 安い=質が悪いイメージ
- 味が淡白すぎる
- 養殖環境への不安
- 薬品や抗生物質使用の懸念
こうしたネガティブなイメージには、味や養殖環境にまつわる理由があるのです。
安い=質が悪いイメージ
パンガシウスは他の白身魚に比べて価格が安いため、「安かろう悪かろう」と思われがちです。
特にスーパーで安売りされている姿を見ると、品質よりも価格重視の魚という印象を持たれてしまいます。
実際には認証を受けた養殖品も多いのですが、価格の安さゆえの誤解が「質が悪い」というイメージにつながっています。
味が淡白すぎる
クセがなく食べやすいのがメリットですが、裏を返すと「旨味が少ない」「水っぽい」と感じる人もいます。
特に焼き魚や刺身にした場合、物足りなさを覚えることがあります。
このため「まずい」と評価されやすいのです。
養殖環境への不安
パンガシウスの多くはベトナムのメコン川流域で養殖されています。
「川の水質が良くないのでは?」というイメージや、「衛生管理は大丈夫なのか?」といった不安を持つ人が少なくありません。
実際には輸出向けは国際基準を満たすよう管理されていますが、漠然とした不安が「体に悪い」という印象につながっています。
薬品や抗生物質使用の懸念
養殖魚には抗生物質や薬品が使われているのでは?という懸念もあります。
食品衛生法や国際基準をクリアしたものが輸入されていますが、「安い魚=安全性に不安」と思う消費者は多いのです。
こうした背景から「体に悪い」と言われてしまうのです。
安心安全なパンガシウスの選び方

「体に悪いのでは?」と心配されることもあるパンガシウスですが、正しい選び方をすれば安心して食べられます。
- 販売元やブランドを選ぶ
- 鮮度と保存方法を確認する
- 認証マークを確認する
- 加工状態をチェックする
ここでは購入時にチェックすべきポイントを紹介します!
ぜひご覧ください。
販売元やブランドを選ぶ
信頼できるスーパーや大手メーカーが扱っているパンガシウスを選びましょう。
大手流通は品質管理や輸入基準がしっかりしているため、安心感があります。
激安すぎる商品よりも、きちんと販売元が明記されたものを選ぶのがおすすめです。
鮮度と保存方法を確認する
冷凍品は表面に霜がびっしり付いていないかチェックしましょう。
霜が多いものは解凍と冷凍を繰り返した可能性があり、品質が落ちています。
解凍品の場合は消費期限を必ず確認し、購入後は早めに調理すると安心です。
認証マークを確認する
「ASC認証」や「MSC認証」といった国際的な認証マークが付いている商品は、養殖環境や流通管理が国際基準をクリアしています。
これらのマークがあるものを選べば、環境にも配慮した安全な魚を選んだことになります。
パッケージを見て、安心の証を探してみましょう。
加工状態をチェックする
骨取り・皮なし加工など、下処理がきちんとされている商品を選ぶと安心です。
また、真空パックされているものは品質保持にも優れています。
家庭での調理が楽になるだけでなく、衛生面でも信頼できます。
パンガシウスの調理方法

パンガシウスはクセがなく淡白な白身魚なので、いろんな料理に合わせやすいのが魅力です。
定番のフライから和風の煮付け、アレンジレシピまで幅広く使えます。
ここでは代表的な調理方法を紹介します!
フライにする
衣をつけてカラッと揚げれば、ふんわり柔らかな食感が楽しめます。
白身魚フライやフィッシュバーガーにすると、子どもから大人まで大人気。
クセがないのでソースやタルタルとも相性抜群です。
ムニエルやソテー
バターやオリーブオイルで焼くと、香ばしさが加わって淡白な身にコクが出ます。
塩コショウでシンプルに仕上げたり、レモンを絞って爽やかに食べるのもおすすめ。
洋風のおかずとして食卓に取り入れやすい調理法です。
蒲焼き風
甘辛いタレで焼き上げれば、うなぎのような味わいに変身します。
ご飯の上にのせれば「パンガシウス丼」としてボリューム満点。
コスパ良く、ちょっと贅沢気分を味わえるレシピです。
煮付け
醤油・みりん・酒で煮込めば、和食にぴったりの一品になります。
骨が少ないので子どもや高齢者でも食べやすいのが嬉しいポイント。
ご飯のおかずにも、お酒のつまみにもなります。
カレーや煮込み料理
クセがないのでスパイスとの相性も良く、カレーやシチューの具材にぴったりです。
煮込んでも身が崩れにくいので、家庭の煮込み料理に活躍します。
肉よりもあっさりと仕上がり、ヘルシーに食べられます。
なぜパンガシウスは持続可能な魚といえるのか

パンガシウスは「安い魚」というだけでなく、実はSDGsの観点からも注目されている魚です。
持続可能な養殖や食料問題の解決、雇用創出など、さまざまな社会的価値を持っています。
ここではSDGsの目標に沿って、その理由を見ていきましょう。
持続可能な養殖で資源を守る(SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」)
パンガシウスは成長が早く養殖に向いている魚です。
天然資源を過剰に利用せず、養殖で安定的に供給できるため、野生の魚を守る役割を果たしています。
ASC認証を受けた養殖場では、水質や環境にも配慮して管理されており、資源を守る持続可能な仕組みが整っています。
安価で安定供給できる食材として世界の食を支える(SDGs目標2「飢餓をゼロに」)
パンガシウスは安価で大量に供給できる魚です。
骨が少なく調理しやすいため、給食や病院食、家庭料理に取り入れやすく、栄養を支える食材になっています。
食料価格が上がる中で、世界の人々に手の届くタンパク源を提供できる点で、飢餓や栄養不足の解消にも貢献しています。
養殖産業が地域の雇用を生み出す(SDGs目標8「働きがいも経済成長も」
)
パンガシウスの養殖はベトナムを中心に広がり、地域の重要な雇用源になっています。
特に農村部で多くの人々の生活を支え、女性や若者の就業機会も増えています。
魚の加工や輸出産業にも波及効果があり、地域経済の発展にもつながっています。
認証付き商品を選ぶことが責任ある消費につながる(SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」)
消費者が「ASC認証」などのマークが付いたパンガシウスを選ぶことで、環境や社会に配慮した生産を応援できます。
これは「責任ある消費」に直結し、持続可能な食品流通の仕組みを強化することにつながります。
買い物の一つ一つが、SDGsへの貢献につながるのです。
まとめ|パンガシウスは美味しく安全に楽しめる白身魚

パンガシウスは、東南アジアを中心に養殖されているナマズの仲間で、白身でクセがなく食べやすい魚です。
価格が安く手に入りやすいため、日本でもスーパーや外食で広がってきました。
一方で「まずい」「体に悪い」といった声もありますが、それは安さや養殖環境へのイメージが先行している場合が多いです。
認証マークや販売元をチェックすれば、安全で安心して食べられる魚だとわかります。
さらに、パンガシウスは養殖による資源保護や雇用創出など、SDGsの面からも価値のある魚です。

安いだけでなく、環境にも人にもやさしいパンガシウス。
うまく取り入れれば、食卓に新しい選択肢を与えてくれる存在といえるでしょう。
パンガシウスの販路拡大や集客で悩んでいませんか?
パンガシウスは日本でも注目度が高まっている魚ですが、「どう売ればいいのか?」「販路を広げたいけれど方法がわからない」と悩む事業者の方は少なくありません。
スーパーや飲食店では取り扱いが増えていますが、消費者に魅力を伝える工夫がなければ思うように売上につながらないのが現実です。
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