SDGs 水産業

水福連携の体験談-パート2【過疎地域と人不足】福祉との出会い

こんな方におすすめ

  • 水福連携の体験談を聞きたい…
  • 水福連携の具体的な事例は?
  • 水産と福祉がどうやって協働したの?

今回もこんなお悩みについて解説します。

パート1はこちらからどうぞ
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この記事を書いてる人

  • 農林水産省推進、『ノウフク・アワード2022』水産企業で歴代初の受賞
  • 『とうほくSDGsアワード2023』優秀賞
  • 人の心を様々な角度から理解し、導くことが得意
  • サラリーマン、経営者の経験(3社)を持つ1児のパパ
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この記事を読んでわかること

  • 水福連携の具体的な事例
  • SDGsと水福連携の関わり
  • ビジネスの理想の形

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【水福連携の体験談】福祉との連携の経緯

岩手県大船渡市綾里のほやが廃棄で苦しんでいるとのことで、綾里の空き倉庫を買い、突貫工事で保健所からの許可を得て始めたほやの加工場。
過疎地域であり電車が2時間に1本の場所に身構えてしまったおかげで早速人不足で悩むことになりました。
この章ではそんな中で組み上げた福祉との連携について解説してきます。

支援センターに飛び込んだ12月30日

人不足、過疎地域だった綾里という地域で、人を募集することは考えていませんでした。
なぜなら、集めても絶対人が来ないことがわかっていたからです。

盛町という大船渡の中心地から山のくねくね道を20分から30分ほど行ったところに綾里はあります。
昔は漁師町として栄えており、地元の漁師に聞くと、「三陸の中心は綾里のことを言うんだ」と言うほど、当時の実績と誇りと自信がある町です。

しかし、地球温暖化や水産資源の枯渇、後継がいない、後継者不足により、衰退している状態でした。
そんな中、求人を出したところで人が来るはずがないとわかっていました。
当時でほやの剥き作業をしていたのが、身内と筆者含め4人しかおらず、間違いなく生産量が足りていませんでした。
筆者は地元のA型、B型事業所を探すことにしました。

筆者は青年会議所に所属しており、SDGsの知識により、福祉団体の存在を知っていました。
藁にもすがる思いで近くの支援センターへ電話し、事情を説明したところ、話を聞いてくれるとのことで、直接会って話をさせていただきました。

それが2020年12月30日の夕方でした。
世の中は年末年始モードの中でほやの廃棄されている現状を熱く説明し、人が足りないことを相談しました。

すると快く、地域の福祉事業所に声をかけてくれると、ありがたい返答をいただきました。

早速、1月4日にもう一度訪問し、改めてタイムスケジュールを説明し、イオン3社が3月11日の10年の節目から一斉販売することが決定し、時間があまりなことを伝えました。

するとすぐに動いていただき、3事業所を集めていただいたのです。
最初は見学から始まり、それぞれの得意不得意を考慮しつつ、できる作業からスタートする仕組みを作りました。そのおかげで各事業所でもほやの剥き作業を楽しいと言っていただき、1カ所に3つの事業所が集まり、顔を合わせながら仕事をするという今までにない環境が出来上がりました。

念の為、事業所ごとにチームを分けておき、各職員と打ち合わせを行い、事業所間で問題が起きないように準備しました。

筆者も一人一人の個性や得意不得意を見極めながら、作業を割り振りし、滞りなく進めるように管理とサポートを徹底しながら、自分も人が薄い作業に入り、必死に毎日を過ごしていました。

B型事業所にはさまざまな人がいる

教えながら日々を過ごす中で、それぞれ覚えるスピードや、働く目的が違うことに気がつきました。

一般就職を目指しているが、障害があるというだけで面接すらできずにB型事業所にいる人、働く意味すらわからず言われたまま仕事をしている人、高校卒業程度の年齢から60歳までさまざまいました。

筆者は障害がある人と直接触れ合うことが今までなく、今回直接作業を教えながら気づいたことがたくさんありました。

あいさつ、返事、嘘をつかない

3事業所で15名ほど毎日来ていただきました。

個性や特徴は人それぞれありましたが、仕事においての共通点があったんです。

それは、元気なあいさつ、指示や指導に対しての返事、そして小さな失敗やミスも報告してくれ、全く嘘をつかずに報告してくれることです。

これらの3つは全員に共通していました。

仕事を任せるにあたって、非常に重要なこの3つをみなさんは間違いなくできているでしょうか?

この中で最も重要だと思ったのは「嘘をつかない」ことです。

他の記事でもこの重要性については触れておりますが、これは障害があるないに関わらず、働く上でとても重要な要素だと思います。

それを彼ら、彼女らは当たり前のようにやっていたのです。
仕事のできる幅は狭いかもしれませんができることを確実にこなそうとし、ミスをしたら報告できる人はとても管理しやすいです。

中間管理職の悩ましい点はここにあります。
どんなに仕事ができていても、ミスを隠そうとし、バレないようにされては管理者は管理のしようないのは管理職を経験している人ならご理解いただけると思います。

最後に

まだまだ書きたいことがありますが、この記事はこの辺で終わりにしたいと思います。
最後に筆者が気づいたことをまとめたいと思います。

障害の種類がたくさんある

障害があると言ってもたくさんの種類があることを初めて知りました。
知的、身体、精神障害。
それぞれ特徴があり、接し方が変わります。

そしてその中に個性がそれぞれあるので接し方がさらに変わります。
筆者は図書館司書と中・高の保健体育の教員免許を持っており、その経験がとても大きな役割を果たしたと感じております。

できないことはできない

ある利用者に作業の中でできそうな作業ではなく、苦手意識のある作業を任せた時がありました。

その際に、できそうな気がしたので筆者もつきっきりで教えてみたのですが、何日経ってもできるようにはなりませんでした。
筆者の感覚だとできるような気がしていたのにできていないもどかしさがあり、諦めることができずに3日ほどあればできそうな作業でしたが、2週間かけても全くできませんでした。

できないことはできない。それよりできることをもっと伸ばす働きかけの方が重要だと感じました。

あいさつ、返事、嘘をつかない

これは障害があるないに関わらず、非常に重要なことであり、経営者は「できる社員だが嘘をつく」より「できない社員だが正直」の方を好むのではないかと思います。

嘘をつく社員がいると会社の信用を失うことを経営者は知っています。

今回はこの辺で終わりにします。

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kazuya

水産業に特化したWebコンサルタント、佐々木和也です。水産現場の経験を持ちながら、Webマーケティング(特にSEO対策)でビジネスの成長をサポートしています。水産業ならではの課題を理解し、Webサイト制作からSEO対策、販売促進サポートまで、包括的で効果的な解決策を提供します。コストを抑えつつ、売上アップを目指す戦略を立案し、企業の成長を共に目指します。 水産業ではSDGsに関する様々な賞を受賞。

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